悲しい。寂しい。
今日は朝からポンコツです。フッと気づくと涙が出ちゃう。
今朝、うちの看板猫(みたいになっていた)ラビが亡くなりました。
急なことでまだちゃんとしていられません。けど、もう起きてしまったことなので、取り返せないですし、しっかり心にとめていこう、そしてブログにも書いておこうと思い、今書き始めました。
お客様にも、本当によくしてもらって、可愛がってくれていた方も多かったから。ご報告も含めて書いています。

改めまして。ラビと申します。
白くてしっぽが丸くて、小さくてふわふわで、うさぎみたいな猫だから、ラビット(うさぎ)の「ラビ」と名付けました。
うちに来たのは、というか居座るようになったのは、3年前の10月頃でしょうか。
小さくて白い子猫みたいな子が、駐車場をウロウロするようになりました。見ると左耳にサクラカットが、去勢済みの証拠です。(後に、民生委員をされていた方が、周辺の猫を捕まえて少しずつ手術を進めてくれていたことが判明)
最初見た時、なんか虫食べようとしてたのかな。玄関先で何かを狙っていて、「そんなん食べないでこれ食べなさい」と、少しエサをあげました。
そしたらすこい勢いでニャーニャー言ってくるので、少し離れたところでエサをあげ始めました。地域猫として育てよう!みたいな。

そしたら毎朝、私が出勤してくるタイミングで玄関先の茂みにいるようになったんです。

来たばっかりは鼻に傷があったりして、なかなかふてぶてしい顔してましたね。
寒い冬を迎えるにあたって、お前どこで寝るんだよーと心配になり、裏口の、屋根がある奥ばったスペースに発泡スチロールの箱を置いておきました。そしたらそこで寝るようになったんです。まだおっかなびっくり、全然懐きません。
この頃は「ネコ」って呼んでました。

玄関前にあるこの茂みの端っこのところが大好きで、いつもここで丸くなって寝ていました。そのうち猫の形に草が倒れて、しっかりハマるくぼみになっちゃったくらいです。
少しずつ慣れてきた猫。「ネコーーーー」って呼ぶと、遠くからエサを求めてくるようになりました。笑

(エサくれぇぇーーーの図)
そんな中、ある日転機を迎えました。
いつも毎日、必ずエサを食べに来る子なのに、もう3日間も全く顔を出さない。けっこう雪の降ってる日でした。どこかで凍え死んでたりしたら…交通事故にでもあっちゃったかな…色んな想いが駆け巡ります。
試しに「ネコーーーーーー」って呼んでみました。けど走り寄ってきません。
「ネコーーーーーーー」ってもう一回呼んでみます。来ない。
ニャァァ
ん???
ニャアァァ
あれ?どこかから猫の声がする気がする。もう一回呼んでみます。
「ネコーーーーーーー!」
ミャァアアア
今度は明らかに鳴き声が聞こえました。いつものあのしゃがれた鳴き声です。
呼び続けながら鳴き声の元を探していくと、なんと!湯本舘の味噌蔵として使っている車庫の中から猫の鳴き声が!シャッターを開けると端っこの方でビクビクしていました。なにかのひょうしで中に入ってしまい、いるのに気づかないでシャッターを閉めてしまったんですね。
無事救出して、もりもりエサをあげました。そりゃあお腹すいてたよねー。元気そうで良かったよーーーー
それから、なんだか私にはすごく懐くようになり、触らせてくれるようになりました。


これがまたふわふわで気持ち良いんだ。毛並みもすごく良い。お腹撫でられるのが好きなようです。
若旦那さんも、最初は宿に居つかないように「シャーーー」とか言って追っ払ってた時もあったのですが、いつの間にかメロメロに♡
顔を見るたびに「しょうがないな~♡」とか言って完全にエサやりおじさんになっていました。笑
「お前本当に真っ白でウサギみたいだな~」といって「ラビ」という名前を考えたのは、そんな若旦那でした。
他にも名前の候補はあったんですよー。
例えば、私たちを少しでもご主人さまと思ってくれたのか、たまにネズミを捕まえては玄関先に見せに来る(本当困る)ので、「ネズ子」
若旦那がエサをあげすぎたのと、冬毛でまるまるっとしてきたから「マル子」
などなど。

なかなか神出鬼没のラビ。




もう可愛くて可愛くて、湯本舘の正面玄関にある杉の木の根っこの後ろに、新しい寝床として発泡スチロールを入れてあげました。その上にピンクの毛布を置いて、冬の間は湯たんぽを、夏の間はは爽やか冷感シートみたいなを入れたりしてました。過保護。
去年の冬なんか、若旦那さん充電バッテリー式の電気パットみたいなの買ってましたもんね。私よりきっと過保護です。

すーぐゴロゴロ喉をならして、撫でろーーーーって頭や喉元を出してくる。撫でるのやめると、「え?もうやめるの?」みたいにじっと見つめられて。

ついに口コミにまで登場してうほど。

とにかくツンデレでかわいいヤツでした。

本当に、急にいなくなってしまって、今はまだ悲しく寂しい気持ちでいっぱいですが、本当に沢山の人にかわいがってもらって、お土産くれたりするお客様もいました。
生前は、本当にありがとうございました。
この3年間、私たちに癒やしと元気をくれました。
玄関出入りする時、発泡スチロールの中にいるかどうか確認するのがクセになってしまい、あと、駐車場で白い塊を探すのもクセになってしまい、当分の間はその度に悲しい気持ちになってしまうかもしれないけど、少しずつ乗り越えていこうと思っています。
私たちの元に来て、ラビは幸せだったかな~。短い人生となってしまったけど、一緒にいられてよかったなって思います。

(私だけ抱っこさせてもらえたんだ)
最後に、皆さん本当にありがとうございました。
今後とも、湯本舘をよろしくお願いいたします。

若女将 永松しょう子
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